◆◆重色技法について②◆◆


〜前回の投稿からのつづき〜

 


皆さんの目の前には

「キャンバス・パレット・刷毛・筆洗・雑巾・青色絵具チューブとピンク色絵具チューブ」

があるとします。

 


まあ一通りの水彩画を描くための画材一式があるとします。

 

これら手元にある画材を使い

画面全体へ「紫色」を塗ろうとする場合、

青色とピンク色の2色を使ってあなたはどう塗りますか?

 

紫色が手元に有ればそれを使用するでしょうが、、、

無いのです(笑

 

 

大半の方は

 

「青色とピンク色をパレットへ出して混ぜ合わせ、できた紫色を画面へ塗布する」案を出すでしょう。

 


パレット上で2種類以上の絵具を混ぜ合わせる

これが「混色技法」です。

 

小学生や中学生の美術の時間で学ぶ塗り方ですね。

 

 

一方で

 

「画面へ青色を塗り、この青色が透けるように上から薄っすらとピンク色を重ねる」

この多層レイヤーのアイデアが思いつく方は少数派です。

 


これが「重色技法」です。

 


画面上で色を重ね紫色に見立てる。

 


重色技法は大変難しいです。

ですから小中学生はやらないし先生も教えない。

 


一色目の青色を塗るのは簡単ですが

二色目のピンク色を塗る際は、

 


・刷毛へ含ませる絵具の濃度を見極めて

・刷毛の筆圧をコントロールしながら塗布する

 


こららを注意深く意識してピンク色を塗らないと

下層の青色がつぶれて見えなくなってしまいます。

ただピンク色の画面になってしまう確率が高い技法です(笑

 


とてつもなく難しい技法です😌

 

 

 

しかし重色技法を戦略的に使えるようになると

画面が劇的に複雑になり魅力的になります。

 


弊教室の体験講座では

他ではなかなか学ぶ機会が無い

この重色技法を体験する教材なのです。

 

 

 

昔「芸術は爆発だー!!」と叫んだ著名な画家がいました。

その影響もあって、絵を描く行為は

“勢いまかせ”

“才能”

で描くものだと勘違いしている方が多いです。

 


重色効果をはじめ頭を使い計算をして進める習慣がなければ作品を完成へ導くのは困難です。

 


絵を描き上げる行為は頭の体操です。

頭の体操は生涯に渡り続きます。

 


生涯学習として絵画制作に取り組んでみませんか。

 

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